ある日、タイムスリップが出来る電話があるという噂を聞いた。 
僕は、あんな住人の言うことだ。どうせ嘘に決まっていると思っていた。 
しかし、僕の家にある電話はおかしい。誰からも電話はかかってこない。 
屋根裏部屋にある電話だ。
こんな村にある電話なら、かかってこなくてもおかしくないと思い、ほったらかしにしていた。 
あの噂で妙に興味が湧いてしまった。駄目だとわかっていても。こんな事はしてはいけないと判っていても。 
まずは電話を手にする。それを耳に当ててみる。 
驚いた。一瞬何が起こったか判らなかった。電話自ら喋り掛けてくるとは・・・。 
彼は無機質な、不気味な声で語りかけてくる。 
「こちら ひなみざわ村 各種設定センター で ございます」 
なんだこれは。何を言っているんだ。 

続く 







■TOP