今日一日も生きていられた。 ほっとしながら家へ戻る。ベッドのある屋根裏に足を運んだところで、また憂鬱になった。 増えているベッド、その上で昏睡する人間がいる。 誰かもわからない『同居人』だ。 今日も起こそうと奮闘してみるが、彼等の反応はない。眠ったままだ。 彼等も僕と同じようにこの村に連れてこられたんだろうか、しかしどうして僕と同じこの家に? そして何故目を覚まさない? しかし考えても仕方がなかった。 うまい結論も出ないし、とりあえずその日は眠ることにした。 次の日、家の中の家具が微妙に変わっていた。 いい気がするわけがない。僕がいないうちに誰かが家の中に入ったのだろうか。これでは隠し事すらできない。 もうどうにでもなれ、今日は寝てしまおうと、嫌な気分で屋根裏に上がる。 すると、ベッドで昏睡する人間達のうちの一人が、昨日と違う服を着ているのに気付いた。 僕が眠っている間に起きて活動したのだろうか。 僕が起こそうとしてもちっとも起きないのになぜだ? ベッドと人間は今日も増えていて、ついにベッドが4つになった。もうベッドを置けるスペースはない。 そのまた次の日、ベッドとその上の人間が一人減っていた。 ■TOP