雨が嫌いだ。 
いや、正確に言い直そう。 
この村に来て、雨が嫌いになった。 

雨の翌日には、あのおぞましいものが埋まっている場所が増える。 
あれだけでも忌まわしく思うのに、さらに新種の生き物が・・・・。 
それを掘り出したときには、まるで石のように硬直している。 
しかし部屋に持ち込んで置いた瞬間から、突然に動いたり 
奇声を発したり、得体の知れぬ行動を取り始める。 
それもかなりの種類がいるようだが、この生物らしき物体が 
この村に普遍的に存在している事は、博物館では全く興味の 
対象としていない事からも窺い知れる。 

掘り出さねば良いなどと、気楽な発言はしないで欲しい。 
そのまま放っておいて、翌日にさらに成長したらどうするのだ。 
さらには僕を襲ってこない保証もないのだから・・・・。 
危険因子を予感させるものは、なるべく小さいうちに除去せねば。 

雨が嫌いだ。 
いや、正確に言い直そう。 
この村に来て、雨の翌日の晴れの日が嫌いになった。 







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