いつもと変わりのないはずの朝だった。 
しかし、今日という日はいつもと違った。 
朝目覚めると僕は・・・ 

薄暗い牢屋に閉じ込められていた。 
両手両足すべてを手錠をかけられ身動きが取れなかった。 
何故僕はここにいる? 
僕は一体何をした? 

思いだそう・・・ 
昨日を・・・。 
振り返ろう・・・ 


昨日を・・・。 


僕はいつものように朝目覚めた。 
気持ちよい朝・・・。 
僕は喫茶店に行き、コーヒーを飲みに行った。 
「コーヒー・・・一杯200ベルですけど・・・」 
僕はコーヒーを一杯注文した。 
マスターはいつもと同じようにコーヒーをカップに入れ僕に渡した。 
「では冷めないうちに・・・入れたてを・・・どうぞ」 
僕はいれたてをいただいた。 


・・・!? 
何故だ・・・? 
ここまでの記憶しかない!? 

ガチャッ・・・ 

突如牢がゆっくりと開いた・・・。 
その瞬間僕は驚愕した。 

「マス・・・ター・・・!」 
目の前にいたのはあの喫茶店のマスターだった。 
「あのコーヒーに睡眠薬を仕込んだ」 
「何で!・・・何でそんな・・・!?」 
僕は逃げ出そうにも体を動かすことが出来ない! 
「ここに住人は動物ばかりだ。何でかわかるか?」 
マスターは突然語りだした。 
「彼らは元々人間だったのだ。人間を改造して彼らのような動物を創り出したのだ。当然、人間のときの記憶は消してね」 
僕は気付いた。 
まさか・・・僕を・・・!? 
「君には・・・ウシになってもらおうかな・・・」 
「やめろ・・・やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 

その日、博物館中に叫び声が聞こえたと言う・・・。



本当のマスターの過去 何故だろう・・・。 私は都会で人間と人間の間に生まれたはずだ。 だから私も人間として生まれるはずなのに・・・。 動き方・・・話す言葉・・・ 人間と同じ特徴だった。 ただ一つ違うのは・・・ 私が鳩の姿をしていることだけだった。 学校ではいじめを受け、人間達から遠い目で見られていた。 卒業後、都会で喫茶店を開いた。 しかし、客はほとんど入ることはなかった。 私は都会での生活を抜け出し、田舎に向かった。 そんなとき、たどり着いたのがこの村だ。 極少数の人間達が住んでいる小さな村であった。 私はここで喫茶店を開くことを決意した。 そして無事に博物館の地下で喫茶店を開くことが出来た。 だが、都会のときと何も変わらなかった。 人間達は私に一切近寄らず、私を避けていた・・・。 そんなとき、こんな考えが浮かんだ・・・。 「人間達が私と同じような動物の姿をしていたらどんなに幸せだろう・・・」 私は早速喫茶店の奥に研究室を作った。 そこで人間達を改造する研究を密かに進めていた・・・。 喫茶店のマスターと研究員・・・ 2つの顔を持ち私は暮らしていた。 数ヵ月後・・・ 私の研究は完成した。 ついに実験してみることにした。 ある日、喫茶店に客が来た。 私はいつものコーヒーに睡眠薬を仕込み、客を眠らせた。 そして、研究室に連れ込み改造を始めた。 実験は成功だった。 さっきまで人間だった姿は完全にカエルのような姿と化していた。 私はさらに人間だったときの記憶を消し去った。 私はこの村の村長、役場で働いている者、商店を経営してる者、仕立て屋を経営してる姉妹、 さらには喫茶店を開かせてくれた恩師の博物館の経営者までを改造した。 引っ越してきた人間はその日に改造してやった。 すると、どうだろう。 あの活気がなかった喫茶店にたくさんの客が入ってきた。 そんなとき、この村に1人の人間がこの村に来た。 私はすでに心に誓っていた。 「次は奴の番だ」と・・・。 ■TOP