音がする…いつも目覚めるときに鳴るオルゴールにしては電子的な音が。 
いつもは僕が目覚めるとその音をオフにせずとも止んでしまう。 
きっと目覚まし的なものなのだろうと思う。今日こそはその音の正体をみたい。 
わからないことだらけのこの村だから、そんな些細なものも不安をあおるのだ。 

♪〜♪〜♪〜 

今起きれば見れるかもしれない。 
しかし体が動かない。 
ああ、今日もか…今日もわからない。 

♪〜♪〜♪♪〜♪〜…。 

音が止む。僕は目覚めていないのに。 
今までにない事態。 
不思議に思い瞼を持ち上げ…もちあがらない。 
突然止んだあの音。 
それからどれくらいたったかわからない。 
いくら意識しても動かぬ体が僕を眠りにはつかせずに、ただただ握ったままの手から汗がふきだす。 
やっとあの音を聴こえ、いつものように起床したときにはみしらぬ女がそこにいた。 
ご丁寧に音もたてずにベッドを持ち込み、まるで僕…







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