この奇妙な村に、ヒャクパーというさらに奇妙な生物がいる。 
ネコのような容姿をしているが、皮膚はみかんのような見た目をしており、 
毛ではなく葉っぱが頭に生えている、植物なのか動物なのか判らない、不気味な生物だ。 

僕は正直いって、ヒャクパーにあまり良い印象はもっていなかった。 
「このままじゃ明日はまっぱだよー」 
とほざいたので服をあげたら、翌日また同じ台詞で服を要求してきた。 
「いちごギンガムの服が見つからないんだよー」 
というので、仕立屋にいったら普通に売っていた。使い走りにされたのか。 
さらには、 
「アタシのイメージカラーは何色でしょう?」 
と訳の分からない質問をしてきた。そんなの知るわけない。 
適当に答えたら違うといった顔をして、 
「アンタには難しい質問だったかな」 
とほざく。僕は我慢の限界に達していた。 

そして、ついに僕はキレた。 
僕が外を歩いているとき、ヒャクパーに会ったので一応挨拶したら、 
「いちごギンガムの服が売ってないの!」 
と言われた。 
・・・僕がくれてやった服は・・・?無くしたのか・・・? 
しかも無くした上に、おなじ人にたかるのか・・・!!? 

僕はついにキレた。 
「ふざけるなよおおおおおおお!!!!!」 
僕はヒャクパーの頭をつかみ、彼女の家に引きずっていった。 
そして彼女を床に叩き付け、思いっきり蹴飛ばした。 
「こ・・・・殺してやる!!!!!忌々しい生き物めええええええ!!!」 
僕は斧を掴み、彼女の頭めがけて思いっきり振り下ろした。 
「げうっ」 
彼女は短い悲鳴をあげ、すぐに死んだ。それでも僕は止まらなかった。 
「死ね!死ね!死ね!死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!!!」 
潰れた頭から血が噴き出し、脳が飛び散る。 
「ははははははは!お前にも血が流れてんのか!!果汁でも出てくるのかとおもったぜ!!」 
頭は胴から切り離され、皮膚は裂け、肉はミンチになり、骨は砕けた。 
斧が砕けるまで叩きのめした僕は、急に意識を失い、肉塊の上に倒れた。 


「・・・・・はっ」 
目が覚めると、僕は真っ暗な部屋の中で台の上に固定されていた。 
「目が覚めたかね?」 
そこには村長がいた。 
「そ・・・村長!これはなんだ!?」 
村長は僕の問いに答えることなく、ゆっくりと近づいてきた。 
「誤算だったよ。まさか君が住民を殺してしまうなんてねえ・・・」 
僕はそのとき、ヒャクパーを殺した事を思い出した。 
「み・・・見てたのか!?」 
「君は失敗例だ。残念だよ・・・。まあいいわい、人間は腐るほどいる・・・」 

次の瞬間、僕の頭の上でけたたましい音が鳴り響いた。 
細いドリルが、高速で回転しながらゆっくりと下がってくる。 
「ひっ・・・まさか・・や、やめ・・・・・ぎゃあああああああああああああああ!」 

「手足と内蔵は・・使えそうじゃな・・・ひひひひひ!!!」 







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